CLTとは
Cross Laminated Timberの略で、ひき板(ラミナ)を繊維方向が層ごとに直角に交わるように貼り合わせた、大判の木質パネル建材です。
木材は水分を吸収したり放出したりすることで収縮しますが、縦方向にはほとんど変化がありません。
木材を直角に積層し接着しているため、収縮変形を抑えられ寸法が安定し、強度が高くなる建材です。
耐火について
心材(木材)を難燃処理木材、モルタル、石膏ボード等で覆うことで
燃え止まり層を形成し、所定の耐火性能を確保します。
CLTの特徴とは
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環境循環を促進し自然に優しい
一般的に木を伐採することを「環境破壊」と感じる方が多いかと思います。しかし森林は茂りすぎると栄養分が行き届かなかったり、地面に太陽の光が届かないので、間伐によって間引くことが必要です。
また成熟した樹木を伐採することで新しい樹木が生え森林が若く活発になり、CO₂削減効果が高まります。そうして伐採した木をCLT工法で使用することで、自然環境の循環を促進します。 -
CLT材製造時のエネルギーが環境負荷を軽減
一般的に木を伐採することを「環境破壊」と感じる方が多いかと思います。しかし森林は茂りすぎると栄養分が行き届かなかったり、地面に太陽の光が届かないので、間伐によって間引くことが必要です。
また成熟した樹木を伐採することで新しい樹木が生え森林が若く活発になり、CO₂削減効果が高まります。そうして伐採した木をCLT工法で使用することで、自然環境の循環を促進します。 -
高い寸法安定性で収縮軽減
LT材の製造時に使用するエネルギーはコンクリートや鉄骨の製造時のエネルギーに比べて小さいため、CLT工法を用いることで環境への負荷が少なくなります。
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木の特性を活かす
木材は多孔質材料であるためコンクリートに比べて10倍、鉄と比べると400倍以上もの高い断熱性能を持っています。CLTを使う事で、建物全体の断熱性が高くなり、また木の調湿効果で心地よい空間が作れます。
木は金属と比べて熱伝導率が低いため、触れた時に温かみを感じます。 -
優れた耐震性で安定
これまでの柱や梁などの木質構造材料とは異なり、大きな面として利用できる材料です。分厚い面全体で構造を支えて、安定した建物が建てられます。また同じ大きさのコンクリートパネルと比べると軽量であるため、地震力が軽減されます。
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素早い施工で工期と工事費を抑制
コンクリートのように養生する時間が必要なく、工場加工製品を建て込む工法であるため、現場搬入から建方が素早く施工でき、結果として工期が短縮され、工事費も抑えられます。
CLT材としては、今は少し割高です。
しかし需要が増える事や、従来の軸組み工法や他の建材(コンクリートや鉄骨)と混合で、
適材適所に活用する事でコストコントロールは可能です。
さらにCLTを使う事で、建築の工期も短くなるので、工事費も抑えられ、収益物件の場合、
工期短縮により収益にもメリットが生まれます。
また、今は国の補助金があります。都道府県や市町村でも補助金の制度を設けておられる場合もありますので、ご利用いただけます。
利用可能な補助金につきましては、当社までお問合せください。
環境に優しいCLT
LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)
建築のライフサイクルアセスメント(LCA)は建築材料の製造時から、建物を使用している時のエネルギー、解体廃棄されるまでに発生する二酸化炭素(CO₂)の総量をその建物の寿命で割ることにより、建物に費やす1年当たりのCO₂発生量を評価する手法です。コンクリートや鉄に比べて、木材は製造する時のエネルギー量が少なくCO₂の発生量が抑えられます。そのため木造の建築物は、LCAでの評価を高くできます。
また木は成長する過程で空気中のCO₂を固定します。そして伐採され、木材として利用されてから廃棄・燃料になるまで炭素を貯蔵しており、その間に新たに植林された木が成長します。つまり、利用する時に発生するCO₂は、成長する木材が吸収してくれるということです。
CLTは木のかたまりですので、従来の木造建物と比較して、単位面積当たりの木材使用量が多く、木材の利用を促すことにつながります。